成長モード
島の上にある原子が島から降りる際には図1に示すように
配位数の変化に伴って付加的な拡散障壁が現れる.
この付加的な拡散障壁はEhrlich-Schwoebel(ES)障壁と呼ばれる.
ES障壁は成長モードを決める.
図2はIr(111)上に100 Kで成長したAu島のSTM像を示している[1].
1層目は層状に成長しているが,2層目以降は島状に成長することがわかった.
ES障壁を見積もるため,ES障壁をパラメータとしたモンテカルロシミュレーションを行った.
図3にシミュレーションの結果が示されている.
最上層の島の密度を実験と比較することにより,
ES障壁をIr(111)上の1層目のAu上で0.035 eV,2層目のAu上で0.050 eVと見積もった.
このES障壁の下地依存性は格子定数のミスマッチにより説明される[1].