Wilde研究室

金属表面における水素吸収：原子レベルの理解と制御

概要

白金族内部に吸収された水素は、クリーンエネルギー源の水素貯蔵技術、水素化反応、燃料電池の触媒等に関連します。しかしながら、表面における気相・液相の水素の金属内部への進入経路は未だ解明されていない。本研究では、白金族単結晶表面をモデルシステムとして扱って、水素の吸収・再結合のダイナミクスを原子レベルで明らかにしていきます。さらに、白金族ナノ粒子の特有な水素吸蔵能力、又はサブサーフェスに吸収された水素の特異な触媒反応性を解明します。

研究テーマ

  • 水素吸蔵材
    • 水素吸収・放出機構
  • 水素化反応触媒
    • サブサーフェス水素の反応性
  • 半導体MOSデバイス
    • 水素不純物と信頼性の関係

　　　　　　　　

　　　　　　　

 

実験技術

  • 共鳴核反応法
    • 非破壊的、定量的、高分解能の水素深さ分析
    • 表面吸着とサブサーフェスに吸収された水素の同定
    • 実空間で金属における水素吸収の視覚化
  • 昇温脱離法
    • 水素種の熱的な安定性の評価
    • 水素吸収速度の測定
    • 表面とサブサーフェス水素の交換反応
    • 表面進入とバルク内拡散の同位体効果の観察